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安心R住宅って 本当に安心なの?

国交省が中古住宅の取引を活発化させようとこの4月から安心R住宅制度の運用を開始しましたが、あまり浸透していないようです

 

中古住宅の「診断」浸透せず 改正法施行4カ月

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO33676430R00C18A8000000

 

海外とは違い日本の中古に対する不安や汚い、よくわからないというイメージを払拭して買いやすい環境を・・のつもりだったようだが、現場では上記のようにインスペすら浸透していない。

 

  

買主にとっては「安心R住宅」がついていたら買いやすいかもしれないし、適切なメンテをしてきた売主にとっても、適正な中古として売りやすいかもしれない。

 

そのために耐震基準やインスペクション(建物状況調査)をクリアしていかなければなりません。

 

基本的に中古住宅の取引を適正化しようとする制度なので前向きで良い事なのですが、この安心R 住宅とする場合は、「専任媒介契約を締結し、売主の承諾を得る」という点が腑に落ちない。つまり、売主の不動産会社の選択の幅を狭めることになり、競争がなくなるので、これにより適正な取引から遠ざかってしまう懸念があります。

 

一般的に不動産取引では、売主が売却したい!と依頼する仲介業者と買主が買いたい!と依頼する仲介業者に分かれるものでウリ縫いと買主の間に2社の不動産会社が介入することが一般的です。

 

その売主は、複数の不動産会社に売却を依頼する場合は一般媒介契約を結び、1社に限定する場合は専属専任媒介契約を結ぶことになりますが、上記の「」に示すように専任媒介契約を締結し、売主の承諾を得るという事は、すなわち売主に対して安心R住宅にしたいなら1社にしか売却依頼をしてはいけません!と言ってる事と同じです。

 

もちろん3か月後に契約が切れれば別の不動産会社に頼むことができますが、それでも3か月でも1社限定になってしまうのです。

 

とかく、いい仕組みを考えても不動産業界が絡むとこういうことになります(笑)

 

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これって、不動産会社の立場からすれば、専任媒介契約は、理想でかつおいしい契約となります。かつ自社で買主を見つければ、両手取引となりますので言う事なしですが、これって少し前に話題になった「囲い込み」がしやすくなるわけです。

 

大手不動産が不正行為か 流出する“爆弾データ”の衝撃 | 『週刊ダイヤモンド』特別レポート | ダイヤモンド・オンライン

 

国土交通大臣が推奨している安心R住宅制度を使うためには、専任媒介契約をしないといけないんです。国がそう決めているんです。。。というのは目に見えていて、いわゆる囲い込みがしやすいように国が推奨しているとも受け取れるのであります。

 

さらにインスペクション実施や書類作成などなにかと手間暇がかかりますので余計に囲い込みをしたくなる心理になることでしょう。

 

安心R住宅をなぜ専任媒介を条件にしたのかが不明でらしいといえばらしいかもですが、例えばどちらが義務がいいのかで、仮に売主が義務とすれば、自分たちが住み続けてきた家を検査や診断することで価値を落とすことにもなりかねないし、お金を払ってまで積極的にそれをするとは思えないし、買主側が義務として考えれば、同じ物件でいくつもの審査や診断をすることになるだろうし。。。

 

安心R住宅がいいのかは別で、海外のインスペなどを参考におかしな契約絡みを撤廃してでも消費者のために改善していってほしいものです。

 

売買する際に基本、不動産評価をするのであれば、不動産会社が自己負担で診断をすべきで、自社がしっかり診断できるなら経費も助かり評価もできるだろうし、外注であれば経費は落ちるが専門者に依頼できるだろうし、、、不動産の評価と絡ませるべきだと思うけどなぁ

 

ちなみにこれまで私は、私自身がインスペの資格があるわけでもないですが、一緒に中古住宅の現場に行って、家の状態を見て、これは買い!これはやめ!とその理由を述べてご説明しています。もちろん不動産会社の査定して人よりも建築の事は分かっているので(笑)

 

www.ie-par.jp