家づくりの原価を知るメリット
ある雑誌に掲載されていました。
高原価率の表です。
マクドナルドの原価率は高いという事は、薄利であることがわかり、喫茶店の原価率の低さもわかります。
弊社のホームページなどでは、工務店と建売会社とハウスメーカー、建築家と建てる家づくりなどでは原価がそれぞれ違うと説明しておりますが、実際、原価がわかると、どうなるのか?といいますと消費者にとって大きなメリットが二つあります。
まずひとつは、今よくあるケースの価格表示は、あるAという100万円の商品が4割引の60万円で提供されたりしますが、これまでは、これはこれで4割も引いてくれた!という事で喜ばれていましたが、そもそもメーカー各社が決めるこの定価設定が疑わしいものであると言えます。
例えば、同じような仕様のキッチンでA社では100万で、卸価格が40%とすれば、仕入れ価格=原価は40万円ということになります。
一方でB社では、定価が安くてそれが70万でも、卸価格が75%だったりすれば、つまり卸価格は52万円となりますので、定価がどれだけ安くても、仕入れ価格つまり原価が逆転現象が起きる事になります。
これは、定価を安く見せて売るのは、メーカー側の戦略ですが、この代表例は、タカラスタンダードです。
つまり、皆さんは、値引きや定価がいくらなどよりも、原価がいくらで、消費者としてそれがいくらで購入できるのかの意識をしっかりもつ事がポイントとなります。
普段の買い物などでは、個別に売値がわかり安く店ごとに比較しやすいのですが、家づくりとなった途端に比較できなくなったり、わからなくなったりしますから、だからこそ余計に・・・であります。
もう一点のメリットが、先程のような場合、100万の定価の商品を4割引きで売値が60万として、その仕入れ価格が30万であれば、利益は何と50%ということになります。
しかしながら、この仕入れ価格30万に対して正当な利益(たとえば25%)を計上するという方法で逆算しますと一切の無駄な経費がかからなくなり、40万円でOKとなります。
同じものなのに40万と60万。この差をあなたがどう感じるか?であります。
こういうことが、家づくりの価格で積み重なっていき、そもそも利益って、結局いくらで設定しているの?ってことが見えなくなります。
あなたと他の方が、同じ住宅会社に頼んだのに、他の方のほうが利益率が低くて、あなたの方が利益率が高いって、納得できるでしょうか?
このような事が、あたりまえのように家の性能や仕様などを含め、これまでの家づくりでは、価格が見えないようになっています
安く購入できるものは 安く買う
これは、あたりまえのことだと思うのですが、どうも消費者のためというより、知らない事をいい事にプロ側の都合のための利益を追及する仕組みだから、安く仕入れても、過剰な利益を上乗せして高く売るのでしょう。
こんなことからも 家づくりにおいて原価を意識することが大切と言えるのです。