素人さんの為の家づくりい・ろ・は

素人さんの間違いだらけの家づくりの知識。 あなたの家づくりに役立つ知識を大公開! 続きはブログで・・・

ある住宅会社のチラシについての解説をします

今回のブログは、ある住宅会社のチラシの小さい文字にスポットを当ててよく見てみましょう。

 

f:id:house-net:20180226105907j:plain

価格だけのチラシ

誰がどう見ても、この価格ではできないのだろうと感じさせる価格表示や坪単価だけを安く掲示した住宅会社のチラシ。ちょっとしたリフォームよりも安いってどうよ?という感じです。


これまでの相談事例からも、色々と変更や希望を重ね 別途だ!何だと結局は、次から次へと付け足され、他の家とさほど価格は変わらなくなるものでありますが、ただ、とにかくスピード・・・というのが、こういう会社の特徴であり、簡単に言えば、家づくりを多少端折る考えは、天下一品であるとも言えます。

 
まず、不動産屋のチラシでも、家づくり会社のチラシでも、プロ側に立って考えればすぐにわかりますが、とかく都合の悪い事は、できるだけ書きたくないし、でも書かなければいけないので小さい文字で書くものです。


チラシも良くみると読みたくなくなるほどの小さい字が、チラシの下のほうに書かれていて、その大きさは測ってみると2mm前後の文字で、某家づくり会社のチラシでは こんな事が書かれています

 

  • 〇月〇日~〇月〇日までに着工の物件が対象で〇月〇日引渡しが条件です

 

これは、あきらかに決算時期のかき集めのキャンペーンである!ということもよくわかりますが、でも皆さんは、焦らなくていいのです。焦っているのはプロ側だけ。納得しないままで契約して進める必要などないのです。また同じような内容のチラシが、少し待てば入ることでしょうし、

 

「こちらは、まだ契約段階とは思っていないですし、折角のご縁でしたがそちらにもご都合がありますのでこれまでですね・・・」

 

と言えば、空気の読めない営業は〝仮〟でもというかもですが、仮でも契約はしてはダメですが、その他の方々は何らかの対策を講じて来られるかもですし、そこで終わればその程度だと理解されればよろしいかと思います。

  

これは、チラシばらまき戦略している会社は、どこも同じで、何かの理由を付けて契約を急かすキャンペーンを年がら年中されています。

 

  • 認定申請などの費用は別途必要となります

 

ここが、オプションとの違いでわかりにくいですが、別途とオプションという言い方でプロ側は使いわけをしています

 

  • ○○シリーズの建物本体価格は、本体工事価格とオプション工事価格の合計金額となります


これだけを読むとオプションという意味が非常に理解しにくいですが、ではオプションって自由選択なのでは?とも思えます。お客さんそれぞれによって、オプションって違うのでは?なのになぜそのオプション工事というのが、別にしながらも合計にして含まれているのか?となります。

 

つまり、売る側で想定している標準とは違うので、オプションという意味なのか、このあたりが実に曖昧にぼやかしていますが、まずこれがベースの考えとなっています。その続きとして

  • 建物本体価格には、建築確認申請、設計図書費用・地盤調査・補強工事・外構門塀工事・屋外電気配線工事・屋外給排水工事・下水道接続工事・雨水排水工事・家具・電化製品・その他諸費用などは含まれません


と書かれていますので、どうやらこれらの内容は、オプションという考えではないようで、〝別途〟という考えのようです。

 

ちなみにこれはこの某会社の考えであり、これが各社ばらばらですからややこしいのですが、ここの価格がポイントとなります

 
さりげなく書いているその他諸経費。つまりこの経費という部分で、利益を計上すれば、他の家の価格に近づいたり超えたりするというもので、結局は、チラシには、極論すれば、原価を計上して見積もり提出段階で売値にすれば、それで理屈は通るという考えです。

 

ですから、結局チラシを見て安い!と思って頼んだら一人前どころか他社より高く感じる価格になった・・・というポイントがこれになります

  • 本体価格は、施工面積を基に算出しています。その施工面積は 述べ床、ポーチ・バルコニー・テラス内部・吹き抜け・ポーチ階段・外部ふかし壁などを含みます


と書かれていますが、これ、あらためてみると すごい!ですね。通常入らない、いれない、入れるはずないところまでも何でもかんでも、その面積に入れているようです。

 
例えば、掲載されているある事例の面積は、述床面積33.21坪なのに、施工床面積は、35.92坪となっています。その他の事例を見てもどれも2-3坪ほど増えています。2-3㎡ではなくて〝坪〟ですよ!・・・すごい水増しですね~~

 
この理由は既にお察しの通りで、坪単価を下げるためのものでしかなく、売り手側が発信する都合の良い面積である〝施工床面積〟という数字そのものが、あまり意味がないものであるとも思えます。


また、1マス=1p=1モジュールが、910と1Mの二つが存在していますが、これもカラクリがあり、メーターモジュールのほうが、同じ間取りであっても、あたりまえに面積は大きくなりますので坪数は稼げる理屈になります。

 
つまり、同じ間取りでも坪数は増えるので、設備機器などが同じでも 坪単価が安くなる!ということです。

 
これらのようにして、小さい文字をしっかり見るだけで色々とカラクリが見えてくるもので、また事例を見ればわかるのですが、どのプランもほぼ正方形に近いものばかりであり、カタチとしては、同じ広さでも壁の面積が長方形より一番経済的なカタチを事例として掲載されていることが多いのですが、大阪市内でこんな正方形が建つほど間口は広くありません。


となれば、間口が狭くなり、プランも変わり、それこそオプションか別途工事としての扱いになり、急かされ、慌てても、結局は、別途やオプションの連発で普通の価格を超えたりすることになります。

 
ハウスメーカーなどの事例で、正方形に近い形が多い理由は、こういう意味からでもあり、さほど狭小間口に彼らが興味を示さないのは、彼らが下請けと約束しているお隣との距離での工事の規制などもからんでくるからなのです。

 
だから、住所を聞いて、地図やグーグルで見たり、現地を見て途端に一切フォローしなくなる営業マンが多いのはそんなことからです。

 
なお、不動産のチラシについては、特に大阪は、本来書かなければいけないことまでも書いていないことが多いぐらいなので、皆さんにこのブログであらためて伝えるような
レベルではないです(笑)わかりやすいのは、上場している不動産会社は悪さができないのでそのチラシに掲載されている内容と比較をすればすぐに杜撰な事がわかるでしょう。

 


■ 安く見えるだけで安くない実態

www.ie-par.jp