建て主もプロまでも洗脳される家づくり!?
家づくりのサポートを長年させていただいて素朴な疑問をよく感じます。
例えば、施主の予算との兼ね合いから在来工法の方がコストが安くおさまるのにその提案すらしないで、コストが高くなるとわかっていても特殊な〇〇工法だけを推奨するなんて対応する工務店がとっても増えております。
口では、お客さまのことを思い・・・といいながらも本音は別のようです。
お客さまの状況や予算など考えると在来工法の方がベストであり、その在来工法でのベストプランを提供すればいいものを最初からわざわざコストが高くなる特殊な〇〇工法でのプランニングをして、在来ではおさまらないそのプランニングの悪さは伝えずにそのプランに対して在来工法でする事によりこの壁が必要という悪い情報だけを伝え、構造体も構造計算も含め、施主にとって大きなコストが負担となりもちろんか価格も高くなる工法だけを推し進める家づくりが、本当の意味で建て主の事を考えているとは思えない。
本当にその特殊な〇〇工法が業界の誰もが大絶賛する、プロ達が否定できない工法であれば、もちろんハウスメーカーも採用をするだろうが、まず自社で扱うことのないその工法を尋ねてみれば必ず推奨することはないのは、あたりまえのことであります。
そうです。住宅業界は自画自賛のケースが非常に多いです(笑)
しかし、地元や地域で活躍する中小の工務店たるもの、ハウスメーカーのような組織でも企画住宅でもなんでもないのにある誰でも扱えるオープンにされていないその特殊な〇〇工法だけを推奨していて本当にいいのだろうか?とよく感じる。
もちろんどうしてもその工法しか無理というならば仕方がない。しかしながら、基本は建て主の事を考えると在来工法で推奨するべきではなかろうか?
長期優良住宅といいながら、そもそもその特殊な〇〇工法やその工法そのものを供給しているその会社が、なにをもって“長期”といえるのだろうか?と思うばかりです。
数十年先 倒産や取引中止、供給不可となったら、その先はどうすればよいのかとなる大きなリスクを考えて採用を考えなければいけません。
もちろんこういう特殊な〇〇工法だけを推奨している営業担当者や工務店、設計事務所さんなどとオハナシをしていても、そのプロの方々がかなり“洗脳”されていますので、いずれにしても本当の意味のプロというのであれば、建て主であるお客さまの事を思って柔軟に対応してもらいたいものであります。
もちろんその特殊な工法が在来工法と同程度のコストであるというのであれば、大いに比較検討して採用を決めればいいのですが、そもそも車一台分のコストも違うし、先ほどのようなリスクが将来伴うわけですから、そこまでのリスクを負ってコストを掛ける必要があるのかは、やはり最後は建て主が判断すべきであるといえます。
身の丈にあっているのか?
本当にそこまで必要なのだろうか?
衣料業界も同じですが、何の業界でも、マスメディアを利用して目新しいものを流行らせては、そちらに誘導していく手法ですから消費者である皆さんが流行を追うかどうかで、ただし数年後には時代遅れと言われることもしっかりと理解してほしいです。
■プロは 数年ごとにコンセプトがぶれています