家づくりでそれが本当に必要なのか?を考える
見学会の案内があってある物件を見に行った時に、なんだかとても違和感を感じたことがあります。
この物件は、以前建て替えていただいた方の身内の方の土地から購入した新築であり、家づくりのオハナシをお聞きした結果3社のご紹介からはじまりました。
その当時は、まだできて間もない200年住宅という名のモノであり、それが今では、その名称に問題があるとして〝長期優良住宅〟となりましたが、私自身、当時からこの長期優良住宅に関しては、少し前の外断熱と同じで〝業界の作られた流行〟としか考えていなくて、またか…という感じで、あまり興味を持たなかったので情報としては、右から左でしたが、逆に言えば、真っ白な状態でその見学会に行ったわけです。
で、その当時ですが、その物件の見学をして資料などを見て、オハナシを聞いたところ、純粋に「ん?」となってしまいました。
その理由が まずそれを推奨している会社のコメントは、
〝これまで日本の住まいの寿命は30年と世界と比べても短命でした。
その結果、住宅の余剰在庫が溢れながらも、
個人の住宅費負担は重く、豊かな高齢化社会の妨げとなっています。
だからといって、単に“200年住宅”
(のちの長期優良住宅)というわけではありません。
2007年に政府は、『200年住宅ビジョン』という政策理念をたてました。
それは質のいい住宅を造り、定期的に手入れをし、
その記録を残しながら 子や孫の代まで家を使ったり
市場で流通させよう!というものです〟
と書かれていますが これを読んで正直 ん?であります。
で、その見に行った家は、加盟店しか扱えないある特殊な工法でそのモデルケースでしたが、加盟店しか扱えない特殊な工法そのものが長期であるとは言えないし、なぜ在来木造で考えてあげないのだろうか?なんでもかんでもこの工法を提案するんかな?
実際にその家の間取りを見たら 壁量的にも在来工法でも全然大丈夫な正方形に近い間取りとなっていて
おいおい 特殊工法の意味ないやん!
不経済なだけやで!
でも、これらの長期優良住宅のモデルケースの時には、色々な機器や資材でメーカーまで指定があったようで、例えば、サッシは当時は新日軽(今ではリクシル)で、LOW-Eのガラスとか、オール電化も必要で、断熱材はあれ使え、これ使え…などなど。
正直、構造や仕様はある程度の基準はわかりますが、なぜオール電化が長期優良住宅のパックにはまるのか?であり、この話はあの東日本大震災前の話なので今なら世間体も気にしてありえないだろう。おそらく今ならZEHや太陽光で逃げることでしょう。
一応 その当時は行政から200万の補助金を受けるためにそれこそメーカーなど指定なので、原価が上がる要因でもあり、建て主にすれば、200万以上かかって、過剰ではないかな?というのが正直な感想で、実際にその建て主は、オール電化を望んでいなかったのですが条件なのでと・・・無理やり付けたらしいです。
これって 誰が得しているの? また住宅業界??
別にわざわざそうしなくても、普通の家でもそういう意識(長期で優良)を持って建てればいいことではないだろうか?住宅が長く持ち、メンテができやすいように考えて家づくりをする。それでいいのではなかろうか?そのために貴重な税金をわざわざ使わなくても・・・。
ハウスメーカーも長期優良住宅で(いまはZEH)と言っているので、工務店も…ということですが、冒頭の先ほどのコメントでは
●個人の住宅費負担は 重く…
それがわかっているならば、住宅業界が無駄のない家づくりを追求すればいい
●それは質のいい住宅を造り…
ということは 今まで意識していなかったのか?今更なにを言いだす!?
●定期的に手入れをし、
建て主の意識の問題 建てる側はちゃんとメンテナンスできる家づくりをすること
その記録を残しながら家歴書を作ればいいのです
ということで、何で当時から賛否両論のオール電化の必要があるのか?となれば、ガスを使ったら長期優良住宅ができないという意味なのか?
数年経過した今では 太陽光と言い出してますね・・・この住宅業界。
そもそもなぜ性能表示はあまり使われなかったのか?
その徹底だけでいいのでは?
上のようなこれらのことは、前からずっと目指していた家づくりではないの?
で今度は、長期優良住宅でこれから先は高気密高断熱やZEHですか?
しかも、工務店さんには仕入れ先がありますが、わざわざメーカーまで指定しなくてはいけないなら、そのメーカーが得意でなかったら、建て主はこのために高い買い物をすることになりますし、指名だから得意でも、原価が安くても高く売られる可能性まであります。
建て主が知らないと思って、外断熱を含めて少し過剰な家づくりでさもそれらがすべて優良であるかのような情報を発信しすぎるのではないの?
そもそも不動産業界の家の判定に対する意識を変えない限り、性能表示や履歴書あるかないのかで彼らの評価はさほど変わりません。築●年なら〇円ですねという程度しか評定できない方々なのに。
などなど先にこれらの不動産売買と資産としての判定などの整備が必要と思います。
いずれにしても、長期優良住宅や太陽エネルギーなどは、いい指針なのはわかりますが、それに託けて、業界が 〝だから高い〟ということでは、意味が全くないと思います。コメントにも個人の費用負担は重くと書きながらも なぜさらに重くしようとするのだろうか?
それでなくても経済的に同じ いや、それ以上の価値の家づくりはできます。ということの方が大切なような気がします。
で、そもそも高額な費用出した加盟店だけが採用できるその特殊な工法を供給している会社がこの先 長期で存在するのかな? その新工法はこの先なくならないと言えるの?メンテの事を考えると建てた工務店がそもそも長期で持つのかな?その工務店がメンテ時になくなっていたら、また他の加盟店に頼まないといけない工法そのものが、足元みられるし、長期で優良でない気がしております
だから長期で優良な住宅というのであれば、なぜ誰でも使える在来工法にしないのかが視点が建て主側の視点でなく不思議です
一度、その工法の会社にこの質疑をしましたが、残念ながら無視ノーコメントでした。能書きウンチクいう割に適格なご返事できないんだなぁ~となればどうやら図星のようです。
■家づくりの実例です