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建築家の常識がそもそも…

ある建築家がお客のふりして、資料請求をしてきて、メールであれこれうるさいぐらい質問してきましたが、その質問内容でプロかどうかはわかるモノです

 

特に検索したらフェイスブックとかホームページでわかりますが、不思議とそこまで考えていないのでしょうけど、その感性そのモノが乏しい感じがします。

 
この回では、建築家と進めている方も悩みが多いようなので、この流れで建築家のオハナシをします


このサポートをはじめた最初の頃に、ご相談あったお客さまと色々話し合った結果
 設計コンペをしてみよう! ということで、私自身が元々コンペは否定派でしたが、建築家や建設会社、工務店が入り混じり、プランのコンペをおこないました。

 

さて、この設計コンペ。今インターネット上だけでも相変わらず賑わしているようですが、決められた敷地に色々な提案を競うというものでありますが、多種多様なプランが出るので実に楽しい。。。と建て主はきっと感じることでしょう。


ところが、以前も申し上げたように、そもそもあなたに〝ご予算〟というのはないのでしょうか?


そう!ここが重要でここが問題であり、提案を出される建築家などは、とにかく他の人より凝った・変わった目立つプランをして目を引こうとします。

 

その理由は、でなければ勝てない、選ばれないからでありますが、だから得てして、真面目に現実的なプランをした方は、ここで選ばれなかったりするという不思議な現象が起きます。

 

しかも、その目立って選ばれるプランの価格は、希望的観測による推定価格で、フタを開けると予算とかけ離れたとんでもない価格になることになります。


そうです。予算のない家は、素人でも描けます。実質2000万のプランと3000万のプランを比較すれば、できるのであれば3000万のプランがいいわけですが、コンペでプランを比較している段階では、まだこの価格が見えていないものを比較しておりまして、案の定このお客さまのケースでもありました。

 

2000万という予算に対して、鉄筋コンクリート造の外断熱で延床面積75坪の家をご提案してきた自称建築家がいました。


 私:『すみませんが、予算わかってます??』
   
 建築家:『説明を聞いていただいたら費用は何とかするはずです』 

 私:『何とかしなくてもすむベストなものもってきてくれませんか?』

 建築家:『これがベストと思っています』

 私:『結局、鉄筋コンクリート造しか知らないのでしょ?』

 建築家:『失礼な・・・』

 私:『どっちが失礼なんですか・・・』

 建築家:『ここまで作るのにどれだけ時間をかけたと思うのですか?』

 私:『希望の物ならまだしも待たせておいてこの提案はないでしょう…』


というようなやりとりで、彼らの予算の計算は、坪単価は普通です。(この建築家の場合はそれでもそもそも大きすぎる家なので根本的に予算無視)でも、提案している仕様は、高級で希望に合致してませんので、あたりまえですが、大きなギャップがあるから見積を見なくても常識範囲で予算にあわない価格が出てくる事が予想されますが、その点すらわからないようです

 

この方がいいですよ!・・・そりゃそうです。大きい坪数で高級仕様であっても同じ価格でなら なるほど!と私も言うことになるでしょう。

 
でも、倍ほどの価格差があるわけで、また彼らの報酬は、他に工事費に対して10%や15%と言われています。4000万の家であれば、1棟すれば400万以上で2000万ならその半額であればどちらを強く推すのかは言わなくても理解できるかと思います。 

 

鉄筋コンクリート造で外断熱で高級仕様であれば、一般事務の年収より高いわけですからその感覚はマヒしていると言えますが、こんなご商売の考え方をしているのは、私からすれば、相当羨ましいですが、でも、皆さんよく考えてみてください。

  
仮に同じ坪数で同じプランであっても、キッチンやお風呂の仕様が上等なものになるだけで工事費が上がり、彼らの報酬、つまり設計監理代があがる理屈って今の常識から考えてもおかしくないですか?特にシステムキッチンやシステムバスとすれば、提供しているメーカーのショールームでお姉さんが対応していただいただけで建築家は何にもしていないのですが、彼らの管理費に対しての考え方がこのような考え方であります。

 

これをあたりまえ!と思って育ってきている彼らは、もちろんこれが常識!と言いますが、でも、これまで業界でこれが常識!としてきたからおかしい感覚であるともいえます。

 

まして、工事費用についての発想を経済的にすればするほど自分の設計監理費が下げるために工事費を安くする方法に誠心誠意、知恵やチカラ注ぐとは、とても思えないのですがね。。。ちがいます?

 
だから予算がない人にも、差がないように同じようにチカラ注げるように価格設定を考えればいいのですが、そういう考えではないようで使えないプランを作成して、見積をとると希望していた予算とかけ離れて、お断りしたら50万以上の図面作成費用を請求されたという消費者もおられますのでご注意いただきたい。


だから、結果的に同じ大きさで工事費が安くなっても高くなっても同じ設計監理費ですよ!とすればいいのですが、上のようにこれまでの業界の常識が、そもそも一般的におかしいといえるのです。

 

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建築家

これを読まれて、お前は、設計事務所の仕事をなにも知らないだけだ!という方が建築家でいそうですが、私も一応いわゆる元建築家?・・・失礼!ただ設計事務所に勤めておりましたので建築家というわけではありませんが、内部事情はよくわかっております。


もちろん若くても立派な建築家は必ずおられます。
いいプランをする方はおられます。いい感性をお持ちの方もおられます。


でもその方々は、社会的にも認められ環境もあって作品を供給されています。

それが本来の建築家というものであり、設計事務所を経営しているからといって、猫も杓子も建築家とは言わないものであり、住宅設計者 それが適切かもしれません。

 

でも、ハウスメーカーなどのサラリーマン住宅設計者と設計事務所のそれとは立場も危機感も違います。サラリーマンのように仕事してもしなくても安定した収入を得ながらのんきに色塗りしたり、プランだけを考えられる人は楽な仕事だろうな…と感じます。

 
結果に繋がっても、繋がらなくても安定したお給料は入ってきますが、そんなに好きならなぜ設計事務所を立ち上げるか、入所しなかったのか・・・でありますが、そこらの本質が基本的に姿勢などの違いに現れます。

 
企業内のサラリーマンには、営業にしても、設計にしても、工事にしても、販促にしても、それで失敗すれば、ご飯が食べられない!という事業を起こしている人たちの真剣さに比べると根っこの部分は、まるで子供のように感じます。

 

だから無節操に家を建てる事ばかり考え続けておりますが、街づくりとして建てる事ができる戸数を絞るべきで、今建っている家をリフォームして再利用させるべきでもあります。

  
わたしは、少々不器用であっても、若くても、何事に対しても一生懸命している方々を応戦してあげたいですし、心がある人と絡んで自信が絡む家づくりは、そんな人たちにお願いしたい心から思っております。

 

 

■ 家づくりが好きでないなら撤退を

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